”大魔神”佐々木のフォークです。9回裏1点差であっても佐々木の登場でホームの客の大半は帰ってしまうほどの脅威でした。
握り方
ボールの向きはフォーシームで、人差し指の第一関節と第二間接の間で縫い目にかけます。親指や薬指は軽く添えるだけで、人差し指と中指で奥までしっかりと挟みます。
下の写真の握りでは右バッターの内角に滑るように落ちます。ボールを全く逆に握れば右バッターの外角に滑るように落ちます。
投げ方
投げるときは手首を固定せずスナップを利かせるようにし、ストレートと同じ感覚でリリースします。そうすると若干縦回転がかかり、バッターにフォークだとばれにくくなります。落差が欲しいときはしっかりスナップを利かせます。
逆に手首を固定して投げれば、回転が殺されてスピードが落ち、チェンジアップのような効果も得ることができます。
テイクバックのときはほとんど人差し指と中指だけでボールを握ります。そしてリリースの直前で写真の様に指をそろえます。これはリリースの瞬間だけボールに握力を加えるためだと思われます。
球速
135㌔~145㌔
変化の特徴とバッターの反応
ストレートの軌道からバッターの手前で急激に落ちます。握り方によって若干左右に滑るように落ちます。
バッターはスウィングの途中でフォークだと気付きますが、大抵は力ない空振りになります。見逃されると大抵はボールになりますが、追い込んだ後の見逃しはほとんどありません。
狙いどころ
カウントや状況によって落差をコントロールしていた佐々木主浩。例えば、ゲッツーが欲しい場面では、あえて落差の小さなフォークで外角低めに投げ込こみバッターを引っ掛けさせます。三振が欲しい場面では、落差の大きなフォークでど真ん中に投げ込み空振りを誘いました。
余談
佐々木は野球人生最後までストレートとフォークだけでやりぬきました。
佐々木が学んだことは、フォークは「落差よりもフォークだとばれないこと」、だったそうです。その結果、このように縫い目に掛けるフォークの握りにを編み出し、無回転にするよりもあえて回転を加えることでバッターを惑わせたのだそうです。
握り方画像
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